こんにちは、E-M-Wです。
2017年9月15日に発売のE-M10 Mark Ⅲですが、発売に先駆け、OLYMPUSプラザにはデモ機が展示されています。
今回は、E-M10 Mark Ⅲのデモ機を触って見てわかったことを解説していきたいと思います。
2017/09/11追記 Fnボタンの数についての解説を追加しました。
Contents
E-M10 Mark Ⅲレビュー
今回は訪れたオリンパスプラザにはE-M10 Mark Ⅲのデモ機が2台展示されていました。
一台はM.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZレンズが装着されており、もう一台はM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 Rが装着されています。
E-M10 Mark ⅡとE-M10 Mark Ⅲの外観の変更点
まずは、E-M10 Mark Ⅲと先代機のE-M10 Mark Ⅱの外観の変更点から見てみましょう。
各種ダイヤル
1枚目の写真がE-M10 Mark Ⅱで、2枚目の写真がE-M10 Mark Ⅲのダイヤルになります。
比較するとダイヤルの形状が変わっており、操作性に変化が感じられました。 E-M10 Mark Ⅱはモードダイヤルを回す際、フロントダイヤルが邪魔で指に当たり少し回しにくく感じました。
E-M10 Mark Ⅲはフロント・リヤダイヤルともに高さを低くし、モードダイヤルの形状も変わったため、回しやすくなっていました。
ただし、リヤダイヤルはE-M10 Mark Ⅱに比べ、E-M10 Mark Ⅲの方が回しにくく感じました。 これは、E-M10 Mark Ⅲのサムグリップが分厚くなったためだと思います。
電源スイッチ
1枚目の写真がE-M10 Mark Ⅱで、2枚目の写真がE-M10 Mark Ⅲの電源スイッチになります。
電源スイッチの形状もこのように変わっており、また電源ON・OFFを切り替え時の感触も変わっているように感じました。
E-M10 Mark Ⅱの電源スイッチは、バチッといった感じで強く切り替わる感じですが、E-M10 Mark Ⅲの方は滑らかに切り替わるように感じました。
その他変更点
グリップの握りやすさ
1枚目の写真がE-M10 Mark Ⅱで、2枚目の写真がE-M10 Mark Ⅲのサムグリップになります。
E-M10 Mark Ⅲの方がグリップのホールド感がわずかに良くなっているように感じました。
しかし、良くなったとはいえ、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PROのような大口径レンズを装着する際はこのホールド感では 少々不安です。
しかも、先代機のE-M10 Mark Ⅱにはホールド感を向上させることができる専用の外付けグリップがオリンパスから発売されていましたが、今回は発売されないようです。
なので、大口径レンズを使用する予定の方は、サードパーティから外付けグリップがリリースされるのを期待して待ちましょう。
起動時間
E-M10 Mark Ⅱ・E-M10 Mark Ⅲ共に、電源ONにしてから撮影可能になるまでの時間は約1秒前後と素早く起動しました。
EVF
EVFのスペックは両機種共に同じで、見え方も見比べましたが全く同じに感じました。
フォーカスエリア
E-M10 Mark Ⅱは81エリア、E-M10 Mark Ⅲは121エリアと数が増え、AFエリア一つ一つが小さくなっており、これは、E-M1 Mark Ⅱと同じ仕様です。 そのため、E-M1 Mark Ⅱ同様にスモールターゲットAFも廃止されています。
自分はこの機能を重宝していたので、今後の機種も同様にスモールターゲットAFが廃止されるのはとても残念に思います。
手ブレ補正
これまでのオリンパスの5軸補正機能を搭載している機種は、手ぶれ補正モードをOFF・S-IS AUTO・S-IS1・S-IS2・S-IS3から選択できましたが、E-M10 Mark Ⅲにはそれらの選択肢がなくなり、ON・OFFどちらかを選択するだけになっていました。
エントリーモデルのカメラということで、細かな設定をなくしわかりやすくしたようです。
Fnボタンの数
様々な機能を割り当ててカスタマイズすることができる便利なFnボタンが先代機のE-M10 Mark Ⅱには3つ備わっていましたが、E-M10 Mark Ⅲはそのボタンが2つに減っています。
理由は、電源スイッチ横のFnボタンがショートカットボタンに割り当てられたためです。
もしかしたら、ショートカットボタンもボタン機能を変更できてFnボタンとして使用できるかもと思いましたが、残念ながらショートカットボタンは機能が固定されており、それはできませんでした。
E-M10 Mark Ⅲの新機能
アドバンストフォトモード
今回から新たにモードダイヤルにアドバンストフォトモード(AP)モードが追加されました。
このモードを使用すれば、ライブコンポジット・ライブタイム・多重露出・HDR・静音シャッター・パノラマ撮影・デジタルシフト・AEブラケット・フォーカスブラケットの各種モードに簡単にアクセスすることができます。
使い方は、まずモードダイヤルをAPモードにセットします。そして、電源スイッチ横にあるショートカットボタンを押すことによって、上の写真のようなモード選択画面になり使用するモードを選択します。
そして、フォーカスブラケットのようにさらに設定項目がある場合はそれらを選択します。 例えば、フォーカスブラケットの場合は、ピントの移動幅を大きくするか小さくするか選択できます。
これまでのオリンパスのカメラは、これらのモードがバラバラにメニュー奥深く存在していたため、初心者には使いづらかったのでアドバンストフォトモード(AP)モードが追加されたのはとても良いと思います。
しかし、一方でこれまでの機種でできた各種モードの詳細設定が初心者向けに簡略化されてしまっています。
- ライブタイムモードは1分・2分・4分から選択
- HDRは、HDR1・HDR2のみでHDRブラケットモードは廃止
- AEブラケットは3F・5Fから選択
- フォーカスブラケットは、ピントの移動幅が2段階から選択可能で、撮影枚数は8枚で固定
シーンモード
シーンモードも今回から新たにリニューアルされています。
使い方は、まずダイヤルをシーンモードにセットします。
ショートカットボタンを押すことによってテーマ選択画面に移動し、その6つの大きなテーマを選択します。
するとそこから細かな設定を選択することができます。 先ほどのAPモード同様に初心者にはとてもわかりやすくなっています。
ブリーチバイパス
上の写真はブリーチバイパス1
上の写真はブリーチバイパス2
今回アートフィルターに新しくブリーチバイパスフィルターが追加されました。
現在このフィルターはE-M10 Mark Ⅲ専用ですがオリンパスお得意のファームウェアアップデートで他機種でも使用できるようになることを期待しています。
長秒時ノイズテスト
夜景撮影や星景撮影をする方は気になる長秒時のノイズを簡単にテストしてきました。
テスト方法はレンズキャップをはめた状態で、シャッタースピード30秒に設定しISO3200,6400で撮影、そしてシャッタースピード60秒に設定しISO3200,6400で撮影しました。 長秒時ノイズ低減機能オフ・高感度ノイズ低減もオフに設定しています。RAWデータも持ち帰ったのですがまだ「OLYMPUS Viewer」も「Lightroom」共にE-M10 Mark Ⅲに対応していないため、jpeg撮って出しを掲載します。
また比較対象としてE-M1 Mark Ⅱのテスト結果も掲載しておきます。
画像をクリックすると、拡大表示されます。
E-M1 Mark Ⅱと比較するとノイズ量がわずかに多く感じましたが特に問題ないレベルだと思います。
これならE-M10 Mark Ⅲも夜景撮影や星景撮影にも問題なく使用できそうです。
最後に
E-M10 Mark ⅢはこれまでのOLYMPUSの機種に比べ、アドバンストフォトモードの追加やシーンモードのUIの変更など、操作方法を簡単でわかりやすくしているためデジタル一眼カメラ初心者にお勧めできる機種になっています。 しかし、そのため詳細な設定ができなくなっているため、上級者がサブ機として使用するには物足りないかもしれませんね。
2017/12/13追記
DPREVIEW AWARDS 2017でE-M10 Mark Ⅲがベストエントリーモデルカメラに選ばれました
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