こんにちは、E-M-Wです。
2017年11月17日、パナソニックからミラーレス一眼カメラのG9 PROが発表されました。
今回は、G9 PROとOLYMPUSのフラグシップ機であるOM-D E-M1 Mark Ⅱのスペックを比較したいと思います。
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G9 PROとE-M1 Mark Ⅱの関係
これまでは、オリンパスのフラグシップ機はE-M1シリーズで、パナソニックのフラグシップ機はGHシリーズでした。
同じフラグシップ機ではありますが、オリンパスのE-M1 Mark Ⅱは高速連写や動体撮影など写真撮影に特化しており、パナソニックのGH5は4:2:2 10bitの4K動画が撮影できるなど動画撮影に特化していると言う風に棲み分けられていました。
こちらの記事でGH5とE-M1 Mark Ⅱの比較を行っています。
しかし、今回登場したG9 PROは高速連写性能や動体追従性能などが非常の高く写真撮影に特化したカメラです。
それ以外にも強力な手ぶれ補正やハイレゾショットなどE-M1 Mark Ⅱの代名詞である機能まで搭載しています。
このG9 PROはパナソニックがE-M1 Mark Ⅱに対抗するために作ったと言っても過言ではないと思います。
スペック比較表
G9 PRO | E-M1 Mark Ⅱ | |
画素数 | 2033万画素 | 2037万画素 |
背面液晶 | 3.0型/約104万ドット 静電容量方式タッチパネル バリアングル液晶 | 3.0型/104万ドット 静電容量方式タッチパネル バリアングル液晶 |
EVF | 約368万ドット、(視野率約100%)・ファインダー倍率0.83倍、最高フレームレート120fps | 約236万ドット、(視野率約100%)・ファインダー倍率0.74倍、最高フレームレート120fps |
SDカードスロット | ダブルSDカードスロット対応(スロット1、2共にUHS-2対応) | ダブルスロット対応(スロット1はUHS-2、スロット2はUHS-1対応) |
連写性能 | [メカシャッター]高速H(ピント固定)約12コマ/秒、高速H(追従)約9コマ/秒 [電子シャッター]超高速H(ピント固定)約60コマ/秒、超高速H(追従) 約20コマ/秒 | [メカシャッター]連写H(ピント固定)]約15コマ/秒、連写L(追従)約10コマ/秒 [電子シャッター]静音連写H(ピント固定)約60コマ/秒、静音連写L(追従) 約18コマ/秒 |
フォーカスポイント | コントラストAF:225点 | クロスタイプ位相差AF:121点 |
ボディ内手振れ補正 | 6.5段 | 5.5段 |
動画 | 3840×2160(60p/30p/24p), 1920×1080(60p/30p24p) | 4096×2160(24p), 3840×2160(30p/25p/24p), 1920×1080(60p/50p/30p/25p/24p) 1280×720(60p/50p/30p/25p/24p) |
撮影可能枚数 | [モニター時]約380枚、[ファインダー時]約360枚 | 約440枚 |
本体サイズ | 136.9(幅)×97.3(高さ)×91.6(奥行き) | 134.1(幅)×90.9(高さ)×68.9(奥行き) |
重量 | 約586g(本体のみ) | 約498g(本体のみ) |
では、このスペック表の気になる部分抜粋して簡単に解説していきます。
画質
画素数に関しては、両機種ともにほぼ同じです。
またオリンパス機にはセンサーをずらして8回撮影した画像を元に高解像度の写真を作り出すハイレゾショットと言う機能がありますが、G9 PROにも同じようなハイレゾモードが搭載されています。
手振れ補正
これまでボディ内手ぶれ補正の性能に関してはOLYMPUS機がダントツに良く、特にE-M1 Mark Ⅱに関してはボディ内手ぶれ補正で5.5段分の補正、さらにレンズ内手ぶれ補正と組み合わせると驚異の6.5段分の補正効果がありました。
しかしなんと、G9 PROはボディ内手ぶれ補正のみで6.5段の補正効果を達成したのです。もちろん、すべての条件でというわけではなくレンズの実焦点距離で60mmまでと限定されています。
それ以上の焦点距離では、オリンパス同様にレンズ内手ぶれ補正と組み合わせることで6.5段の補正効果を維持することができます。
EVF
G9 PROのEVFは368万ドット・ファインダー倍率0.83・フレームレート最大120fps・表示タイムラグ約0.0005秒の驚異的なスペックになっています。
このスペックは、E-M1 Mark Ⅱのみならずの他社のミラーレス一眼カメラのEVFと比較してもトップクラスの性能です。
動画性能
他社のミラーレス一眼カメラが4K30P動画撮影機能を搭載している中、このG9 PROは4K60P動画撮影機能を搭載しています。
さすが、動画撮影機能に定評のあるパナソニックですね。
ただし、プロフェッショナルな動画撮影機能を搭載したGH5と比較するとG9 PROの動画機能は少々物足りないかもしれません。
連写性能
昨年E-M1 Mark Ⅱが登場した際、AF/AE追従連写18コマ/秒・60コマ/秒のAF/AE固定連写と言う連写性能に度肝を抜かれた事と思います。
しかしその連写性能までもG9 PROが超えています。AF/AE固定連写は60コマ/秒で同性能ですがAF/AE追従連写はなんと20コマ/秒を誇ります。
またE-M1 Mark Ⅱに新機能として搭載された「プロキャプチャーモード」と同等の機能である「プリ連写機能」をG9 PROは搭載しています。
AF性能
ここまでの説明を見るとG9 PROとE-M1 Mark Ⅱの性能に大きな違いはないと感じたでしょうが、AFに関しては両機種で大きく異なります。
E-M1 Mark Ⅱは動体撮影のために像面位相差AFを採用しています。 そして、121点のAFポイントがオールクロスセンサーという仕様です。
一方、G9 PROはパナソニックの独自技術の空間認識AFを採用しています。
パナソニックの解説によると、
ピント位置の異なる複数のライブ画像から空間を認識して、被写体までの距離情報を瞬時に算出、⼀気に合焦領域までピント合わせを⾏うAF制御です。
と書かれています。
どちらのAFが優れているかはまだ不明ですが、発売後に各レビューサイトのテストで明らかになるでしょうね。
ダブルカードスロット
両機種ともにSDカードスロットが2基搭載されています。
ただし、E-M1 Mark Ⅱはスロット1がUHS-2・スロット2がUHS-1対応なのに対し、G9 PROは2基ともUHS-2対応になっています。
サイズの比較
左がG9 PRO+ LEICA DG NOCTICRON 42.5mm F1.2、右がE-M1 Mark Ⅱ+ M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PROの上面画像です。
左がG9 PRO、右がE-M1 Mark Ⅱの背面画像です。
E-M1 Mark ⅡよりもG9 PROの方が大きくなっており、特に奥行きが長くなっています。
ミラーレス一眼カメラの中ではE-M1 Mark Ⅱのグリップはかなり大きい方ですが、G9 PROの方がさらに大きくなっています。
また大きさだけでなく重量もG9 PROの方が88g重くなっています。
まとめ
スペックだけで見るとG9 PROがE-M1 Mark Ⅱわずかに性能が優っているように思いますが、AF性能など実際に使用してみないことにはわからないことはまだまだあります。
G9 PROを実際に触ってみてそのすごさを早く実感したいですね。