こんにちは、E-M-Wです。
マイクロフォーサーズユーザーの皆さんはどの25mm単焦点レンズをお使いですか?
自分はオリンパスのM.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PROレンズを愛用しています。
ちなみに25mm(35mm版換算50mm)という焦点距離は一般的には標準レンズと位置付けられています。
これは25mm(35mm版換算50mm)で撮影した写真が人間の目で見える映像に最も近い為の言われており、そのため多くの人が最初に購入する人気の焦点距離の単焦点レンズです。
そんな人気の焦点距離ということもあり、マイクロフォーサーズ専用の25mmレンズでも多くラインナップされています。
今回はその中でも人気の25mm単焦点レンズのオリンパス M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO・M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8とパナソニック LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4 ASPH.・LUMIX G 25mm F1.7 ASPH. とコシナ フォクトレンダー NOKTON 25mm F0.95の5本を比較してみましょう。
Contents
スペック比較表
25mm F1.2 PRO | 25mm F1.8 | 25mm F1.4 | 25mm F1.7 | 25mm F0.95 | |
焦点距離 | 25mm(35mm版換算50mm) | 25mm(35mm版換算50mm) | 25mm(35mm版換算50mm) | 25mm(35mm版換算50mm) | 25mm(35mm版換算50mm) |
絞り値 | F1.2 | F1.8 | F1.4 | F1.7 | F0.95 |
レンズ構成 | 14群19枚 | 7群9枚 | 7群9枚 | 7群8枚 | 8群11枚 |
防塵防滴機構 | あり | なし | なし | なし | なし |
最短撮影距離 | 0.3m | 0.25m | 0.3m | 0.25m | 0.17m |
最大撮影倍率 | 0.11倍 | 0.12倍 | 0.11倍 | 0.14倍 | 0.25倍 |
絞り羽枚数 | 9枚 | 7枚 | 7枚 | 7枚 | 10枚 |
フィルターサイズ | 62mm | 46mm | 46mm | 46mm | 52mm |
最大径×全長 | 70 x 87mm | 57.8mm x 42mm | 63mm×約54.5mm | 60.8mm×約52mm | 60.6×70.0mm |
重さ | 410g | 137g | 200g | 125g | 435g |
では、このスペック表から気になる部分を簡単に解説していきます。
大きさ重さ
上の写真は、右からオリンパスの25mm F1.2 PRO・25mm F1.8、パナソニックの25mm F1.4・25mm F1.7、コシナの25mm F0.95という順になっています。
ちなみに今回レンズを装着しているボディはOLYMPUS OM-D E-M1 markⅡです。
この5本の25mm単焦点レンズの中で一番大きいレンズはオリンパスの25mm F1.2になります。
ただし、重さで比較すると一番重いレンズはコシナの25mm F0.95です。
逆に一番小さいレンズはオリンパスの25mm F1.8ですが、一番軽いレンズはパナソニックの25mm F1.7です。
このように同じ25mmの単焦点レンズでもF値の違いでこれだけ大きさと重さが異なります。
開放F値
どのレンズも単焦点レンズなので開放時のF値は基本的には小さく明るいですが、その中でも最もF値の小さいレンズがコシナの25mm F0.95です。
マイクロフォーサーズ規格のレンズはAPS-Cやフルサイズと比較すると同じ焦点距離(35mm版換算値)の場合ボケの量は少なくなりますが、F0.95というとんでもないF値を持ったこのレンズがあれば、ボケにくいマイクロフォーサーズ規格でも背景等を十分にぼかすことができます。
ただし、開放でF0.95というのは被写界深度が非常に浅いので、被写体にピントをしっかりと合わせて、ピンボケしないように注意しなければいけません。
ちなみにオリンパスの25mm F1.2 PROもマイクロフォーサーズ規格では上位の開放F値をもつレンズです。
このレンズの特徴はピントが合っている位置からにじんでいくように溶けていく美しいボケ味です。
そのため、同じF値の他のレンズよりもぼけが美しく実際の数値よりもボケ量は多いように見えます。
防塵・防滴・耐低温性能
今回紹介した5本のレンズの中で、唯一防塵・防滴・耐低温性能が備わっているのが、オリンパスの25mm F1.2 PROです。
埃や雨など悪天候でも、このレンズであれば気にせず安心して撮影することができます。
ただし、防塵防滴機構を持っているレンズとカメラボディを組み合わせて使用する必要があります。
ちなみに2019年7月現在、25mm F1.2 PRO同様に防塵防滴機構を持っているオリンパスのカメラボディはE-M5・E-M5 Mark Ⅱ・E-M1・E-M1 Mark Ⅱ・E-M1Xとなっています。
マクロ性能
マイクロフォーサーズ専用レンズは他のマウントのレンズと比べて、マクロ性能は優れていますが、今回の25mm単焦点レンズの中ではコシナの25mm F0.95が他のレンズよりも優秀です。
このレンズは最大撮影倍率が約0.25倍ですが、マイクロフォーサーズの場合35mm換算で約0.5倍となるのでハーフマクロ並みの接写能力があります。
レンズコーティング
オリンパスの25mm F1.2 PROには「Z Coating Nano」、パナソニックの25mm F1.4には「ナノサーフェスコーティング」と呼ばれるレンズコーティングが施されています。
どちらのレンズコーティングも画面内に太陽などの強い光源が入っていてもフレアやゴーストが発生しにくく、それでいて高い解像度やクリアな描写を実現しています。
AF/MF
今回紹介している5本の25mm単焦点レンズの中で25mm F0.95だけ唯一オートフォーカス(AF)が使用できないマニュアルフォーカス(MF)のみのレンズです。
幸いオリンパス・パナソニックのミラーレス一眼カメラにはMFをサポートする機能(フォーカスピーキングやMF拡大機能)があるのでそれほど苦ではありませんが、それでも動いている被写体やとっさに撮影する場合はMFではチャンスを逃してしまう恐れがあります。
コシナの25mm F0.95レンズを購入予定の方はAFが使用できない点をしっかりと踏まえた上でご検討ください。
操作性
今回紹介した5本のレンズの中で、操作性に特徴があるのは25mm F1.2 PROと25mm F0.95です。
25mm F1.2 PROにはマニュアルフォーカスクラッチ機構と呼ばれる仕掛けが搭載されています。
この機能はフォーカスリングを手前に引くとカメラの設定等を無視して、即座にマニュアルフォーカスに変更することができます。
この機能を使えば、一瞬で無限遠に合わせて素早くパンフォーカス撮影を行ったり、事前でMFでセットしたいピント位置にピントを合わせておけば、即座に置きピン撮影を行うなど様々なことが可能です。
一方、25mm F0.95には絞りクリック切り替え機構という仕掛けが搭載されています。
25mm F0.95レンズには絞りリングを呼ばれる絞り値を調整できる機能があるのですが、この絞りリングを回すとカチカチとクリック音が発生します。
絞りクリック切り替え機構を使えばそんなクリック音をオフにすることができます。 この機能は動画撮影時に重宝する機能です。
どの25mm単焦点レンズがオススメか?
25mm F1.2 PROがオススメの方
- F1.2の明るさ
- 防塵・防滴・耐低温性能
- 美しいボケ味
以上を求めている方にオススメです。
25mm F1.8がオススメの方
- 安価なレンズ
- 25mm単焦点レンズのラインナップで最もコンパクト
以上を求めている方にオススメです。
25mm F1.4がオススメの方
- 大きさ、重さを犠牲にせずF1.4の明るさが欲しい
- ライカ銘のレンズが好き
以上を求めている方にオススメです。
2019/9/1追記
LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4 ASPH.のリニューアル版のLEICA DG Summilux 25mm F1.4 II ASPH.がリリースされます。
この25mm F1.4 IIは、
- 防塵防滴に考慮した設計
- AF駆動速度が240fps
に仕様が変更されています。
25mm F1.7がオススメの方
- 安価なレンズ
- 25mm単焦点レンズの中で最も軽量
以上を求めている方にオススメです。
25mm F0.95がオススメの方
- F0.95の明るさ
- 最大撮影倍率0.25倍(35mm版換算0,5倍)のマクロ性能
- AFを必要としない
以上を求めている方にオススメです。
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最後に
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