オリンパスマレーシアのアンバサダー、ロビン・ウォン氏が自身のブログでマイクロフォーサーズ規格が犯した間違いについて語っています。
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ブログの内容を抜粋
マイクロフォーサーズという名称
マイクロフォーサーズという名称自体が問題です。
マイクロという単語をフォーサーズに付加したことで、ブランド名を悪いように誤解されるようになった。
マイクロとは100分の1という意味を表します。
オリンパスとパナソニックはミラーレス一眼カメラにデジタル一眼レフと同じサイズのフォーサーズセンサーを使用しています。
マイクロフォーサーズと名乗っているが決してセンサーサイズが小さくなったわけではありません。
しかし、センサーの名称の頭にマイクロという単語をつけたことは誤解を招くだけの結果になってしまい、システムへの信頼性を高める助けにはなりませんでした。
実際にはマイクロフォーサーズセンサーのサイズはAPS-Cセンサーと比較してもそれほど小さくなく、APS-Cセンサーが約20〜30%大きいだけです。
センサーの性能も最新のマイクロフォーサーズセンサーの性能はAPS-Cに非常に近く、ダイナミックレンジ・高感度性能が一部優っている場合もあります。
キャノンはミラーレス一眼カメラを発売する際「マイクロAPS-C」とは命名しなかったし、 ソニーも富士フィルムのそのような命名はしていませんでした。
オリンパスとパナソニックはマイクロフォーサーズと名付けるよりもミラーレスフォーサーズのような名前の方が害は少なかったのかもしれません。
オリンパスとパナソニックの協調性のなさ
パナソニックとオリンパスはもっと密接な関係で協力するべきでした。
システム間での非互換性が多くあることが問題です。
例えば、パナソニックレンズにはオリンパスのカメラボディ本体に取り付けた際、絞りリング機能を使用することができません。
これは誰が悪いのでしょうか?
パナソニックがオリンパスに対して、この機能を許可していないのか、オリンパスが意図的に無効化しているのか?
両者はマイクロフォーサーズシステム全体で完全な互換性を可能にするために協力する必要があります。
また両者にはカメラボディとレンズの手ぶれ補正を同期させるdual.I.Sやシンクロ手ぶれ補正という機能があります。
しかし、レンズとカメラボディのメーカーが一致しないとこの機能も使用することができません。
オリンパスとパナソニックは力を合わせて全てのカメラボディとレンズでdual.I.Sやシンクロ手ぶれ補正の効果を受けられるようにする必要があったはずです。
OM-D E-M5を発売するのに時間がかかったこと
オリンパスのPEN E-P1を覚えていますか?
マイクロフォーサーズ初期のラインナップは精彩を欠いていました。
E-P1は当時のデジタル一眼レフと比べると、AFが遅く、APS-Cデジタル一眼レフよりも画質が劣っており、電子ビューファインダーもなく、大したことはなかった。
このカメラはプロ写真家が商業撮影に用いるカメラではないということは明らかでした。
オリンパスがこれを正すには4年以上の歳月がかかりました。
発売されたOM-D E-M5はマイクロフォーサーズだけでなく、全てのミラーレスシステム全体のゲームチェンジャーとなりました。
E-M5は防塵防滴で、EVFを搭載し、当時最高性能のAPS-Cカメラにも匹敵する画質、高速AFを搭載し、五軸手ぶれ補正などを有していました。
これだけの性能がありながら、オリンパスはコンパクトなボディを維持しつつ、これらの機能を詰め込みました。
もしオリンパスが初めにE-M5を発売していれば、多くの写真家がこのカメラを採用していたことでしょう。
この記事を読んで誤解しないでください、私はまだマイクロフォーサーズを信じています。
OM-Dを長年使用していて、可能な限りマイクロフォーサーズシステムで撮影を続けたいと考えています。
最後に
今回の記事を書いたロビン・ウォン氏同様、私もマイクロフォーサーズというシステムには非常に愛着を持っております。
マイクロフォーサーズ規格が今後発展することを願いたいですね。
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