こんにちは、E-M-Wです。
2月22日に発売が予定されているOlympus OM-D E-M1Xをいち早く体験できるイベント「OLYMPUS OM-D Special Forum 2019」が開催されました。
このイベントに参加し、実際にE-M1Xを触って、そして開発者の方々に様々な質問をしてきました。
今回は実際にE-M1Xを体験した感想をご紹介します。
E-M1Xに関する様々な質問を開発者の方々に聞いてきました、興味のある方は是非こちらの記事もご覧ください
2019/2/5追記 拡張ISO感度の項目を追記しました
Contents
E-M1Xを実際に触った感想
第一印象
まずはE-M1Xを一目見た瞬間の印象は、当然「でかい!!」です、これはE-M1Xを初めてみた誰しもが思うことでしょう。
ホールディング性
カメラのグリップを握った感覚は、E-M1 Mark Ⅱよりも明らかに深く大きくなっています。
E-M1 Mark Ⅱを愛用しているので握った瞬間は違和感がありましたが、しばらく握っているとE-M1Xの方が握りやすいと感じました。
ちなみに自分の手は一般男性よりも細めだと思います。
自分はE-M1 Mark Ⅱの縦グリップを所有しており、撮影時に使用することがありますが、横位置と縦位置を持ち替えると明らかに違和感があります。
しかし、E-M1Xは横位置と縦位置で同じように操作できるように考えられており、持ち替えても違和感なく撮影を行うことができます。
開発者の方がグリップに関しては試行錯誤して完成させたと言っていましたが、実際に握ってみればその良さがわかると思います。
操作性
E-M1Xはファインダーをのぞいたままで縦位置・横位置を持ち替えて撮影しても操作できるように色々な工夫がされています。
まずボタンの数が多くてもファインダーをのぞいたままでもどのボタンかわかるように高さや形状などを変化されてました。
特にわかりやすいのはisoボタンでボタンに複数の突起がついており、触れただけですぐにisoボタンとわかります。
E-M1 Mark Ⅱのパワーバッテリーグリップには十字ボタンがついており、撮影時縦位置と横位置で別の十時ボタンを使用していましたが、E-M1Xは1つだけになりました。
十字ボタンは1つだけですが、縦位置横位置どちらでも使えるように配置されているので全く問題ありません。
ちなみに十字ボタンは1つですが、マルチセレクターは縦横各1つずつ付けられています。
このマルチセレクターによるAFターゲットに変更が非常に便利で、斜め移動や素早くAFターゲット位置を変更するのに最適でした。
また個人的に気に入ったのはマルチセレクターをまっすぐ押すと移動しているAFターゲットに位置を即座にセンターに戻すことができる機能です。
このマルチセレクターは他のオリンパスのカメラでも搭載されることを期待しています。
手持ちハイレゾショット
三脚のハイレゾショットは三脚に固定した状態でセンサーをずらしながら8回撮影してそれを合成し8000万画素の超高解像度の画像を作成します。
一方、手持ちハイレゾショットはE-M1Xで注目されている機能の1つで、ワンショットで16回撮影し、それを合成し5000万画素の超高解像度の画像を作成します。
手持ちハイレゾショットは三脚のハイレゾショットと理屈が異なり、16回の撮影中に起きる手ブレを利用するそうです。
ちなみに手持ちハイレゾショットモードに設定しても、画面右側にハイレゾマークが点灯している場合は撮影ができません。
これは手ブレがひどいのでもう少し静止してくださいというサインだそうです。
また手持ちハイレゾショットで撮影し画像処理後に、「合成出来ませんでした」と言うような表示が何度か現れました。
これは、撮影した画像が大きくぶれていたり、撮影中に大きく動く被写体が写り込んだ場合などうまく合成処理が行われない場合に表示され、そのハイレゾ画像は保存されないようになっているようです。
さて、手持ちハイレゾショットは実際のところシャッタースピードがどれぐらい低速でも可能なのか気になるところですね。
自分が試した感じでは、しっかりと構えれば焦点距離12〜40mmでシャッタースピード1/10秒ぐらいでも手持ちハイレゾショットが成功しました。
ちなみに1/5秒でも手持ちハイレゾショットは可能でしたが、1/10秒の画像と比較したところ1/10秒の画像の方がシャープに写っていました。
ただし、撮影者の腕や許容できる画像には個人差があると思うので、人によってはもう少し低速でも成功するかもしれません。
インテリジェント被写体認識AF
インテリジェント被写体認識AFはE-M1Xに新たに搭載された機能で、特定の被写体を自動で検出し、AFを追尾し続けると言うものです。
現在対象の被写体は、レーシングカー・飛行機・列車の3種類です。
しかし、会場内でそれらを走らせることは不可能なので、試遊台の裏に大きなモニターが設置され、そこのフォーミュラカーの動画が映し出されてそれを対象にテストすることができました。
被写体をフレームに収めて、半押しするだけでフォーミュラカーを追尾し続けました、横に走り抜ける場合でも正面から迫ってくる場合でも全く問題ありません。
この機能があれば、おそらく動体撮影初心者はおろかカメラ初心者でも簡単にレーシングカー・飛行機・列車を撮影することが可能です。
ライブND
E-M1Xに注目の機能、ライブNDも体験してきました。
しかし、インテリジェント被写体認識AF同様、会場内に滝を作ることはできないので大きなモニターに滝の動画が映し出されそれを対象にテストすることができました。
設定はND2,ND4,ND8,ND16,ND32の五段階で1/30,1/15,1/8,1/4,1/2秒とそれぞれシャッタースピードの上限が設定されています。
LVシミュレーションという項目をオンにすると、撮影前にライブビューに仕上がりのイメージを表示できるので便利です。
このライブNDの用途は、水や滝の流れなど動く被写体に対して使用する機能です。
例えば日中にM.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PROなど大口径レンズを開放で使う際に露出オーバーを防ぐためにこの機能を使うことはできないの、そういった用途ではNDフィルターが必要になります。
とはいえ、M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PROのようにアダプターを使用しないとNDフィルターを装着できないレンズでもNDのスローシャッター効果を得られる・レンズごとにNDフィルターを揃える必要がないのでお金がかからないのでとても良い機能ですね。
書き込み中に写真を再生できるようになった
E-M1 Mark Ⅱでは連写撮影後など、カード書き込みが終了するまでは写真再生ボタンを押しても写真をこれまでの写真を表示することができませんでしたが、E-M1Xではそれが可能になったようです。
これもダブルTruePic VIIIによる高速処理能力で可能になったようです。
EVF
EVFはE-M1 Mark Ⅱと同じものを採用していますが、ファインダーの倍率は1.48倍~約1.65倍に変更されており、実際に見ても大きく見やすくなっています。
そして、E-M1XのEVFに関しては当ブログを見てくださっている方々に謝罪しなければなりません。
以前の記事、『オリンパス OM-D E-M1XとE-M1 Mark Ⅱのスペックを比較してみました』でE-M1XのEVFはプログレッシブ方式を採用しており、E-M1 Mark Ⅱから進化しているといった内容を記載していましたが、今回のイベントで開発者の方2名にこのことを確認したところ、E-M1 Mark ⅡとE-M1XのEVFは倍率以外同じで両機種ともにプログレッシブ方式であることが発覚しました。
関係者並びに多くの方々ご迷惑をおかけしたことを心より謝罪します。
拡張ISO感度
E-M1 Mark Ⅱの拡張ISO感度にはISO LOWがあり、これはISO64相当となっています。
E-M1Xは新たにISO64とISO100の2種類のISO LOWから選択できるようになりました。
最後に
E-M1Xは縦グリップ一体型で他社のミラーレス一眼カメラと比較しても最大の大きさを誇っています。
しかし、それにはしっかりと意味があり、最高のホールディング性能や最高の手ぶれ補正機能、ツインプロセッサーが可能にした高速処理により実現した手持ちハイレゾショットやインテリジェント被写体認識AF、ライブNDなどE-M1 Mark Ⅱを超える機能が大きなボディにぎっしり詰まっています。
E-M1 Mark Ⅱをさらに上の性能まで高めたのがこのE-M1Xです。
ただ、E-M1 Mark Ⅱユーザーの自分は、E-M1 Mark Ⅱを手放してE-M1Xに買い換えることはないと思います。
広大な風景や野生動物など外でしか撮影しないなんて人はE-M1X一台でも良いかもしれませんが、例えば、レストランで料理を撮影する、猫カフェで猫を撮影するなんて用途ではこのボディでは大きすぎて周りから異形の目で見られることは必至です。
なので、E-M1XとE-M1 Mark Ⅱもしくは、E-M5 Mark ⅡやPEN-Fなど二台体制で使用すると良いのではないかと個人的には考えています。
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こちらの記事ではE-M1XとE-M1 Mark Ⅱのスペックを比較しています。