Lightroom・Lightroom Classic CCに追加された新機能「AI ノイズ除去」の使い方や効果を検証していきます。
Contents
AI ノイズ除去機能とは
AI ノイズ除去はLightroomに搭載されたRAW画像専用のノイズ軽減機能です。
これまでのLightroomのノイズ除去機能とは異なり、人工知能による画像認識技術を使用しシャープネスを維持したままノイズだけを軽減できます。
一般的なベイヤーセンサーを搭載したデジタルカメラのRAW画像だけでなく、富士フィルムのX-Transセンサーを搭載したデジタルカメラのRAW画像にも対応しています。
AI ノイズ除去を使用するにはLightroom Classic バージョン12.3以上・Lightroom バージョン6.3以上(デスクトップ版)へのアップデートが必要です。
Lightroom ClassicのAI ノイズ除去の使い方
RAW画像を選択し、現像ツールのディテールパネルのノイズ除去をクリック。
強化のプレビューウィンドウが表示されます。
AI ノイズ除去の設定項目
- ノイズ除去:ノイズ除去機能の使用・不使用をオンオフで設定
- 適用量:スライダーで効果の強弱を選択
- RAWディテール:ノイズ除去がオンになっていると自動的にオンになる
- スタックを作成:スタックの作成をオンオフで設定
左のプレビューウィンドウにはノイズ除去後の結果が拡大表示されており、マウスでドラッグするとノイズ除去前の画像に切り替わります。適用量のスライダーを数値を下げるとノイズ除去の効果を弱め、数値を上げるとノイズ除去の効果を強めます。
AI ノイズ除去を使用すると、新たにDNGファイルが作成されますがスタック作成にチェックを入れておくと、元画像とAI ノイズ除去画像がライブラリ状でグループ表示されるます。
全ての設定が完了後、強化をクリック。
今回はLightroom ClassicのAI ノイズ除去を用いて使い方を解説しましたが、LightroomのAI ノイズ除去に関しても使い方は全く同じになっています。(ただし、Lightroomのデスクトップ版にはスタック機能は搭載されていない。)
AI ノイズ除去の効果を検証
LightroomのAI ノイズ除去でどれだけのノイズを軽減できるかマイクロフォーサーズ規格のミラーレス一眼カメラ OLYMPUS OM-D E-M1 markⅡ+M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO レンズで撮影した画像を使って検証します。
撮影時の設定は25mm F5.6 1/1600秒 iso 6400です。
フォーサーズセンサーのカメラはフルサイズセンサーのカメラと比べると高感度が弱くiso 6400で撮影すると上のオリジナル画像のようにノイズが大量に発生してしまいます。
しかし、Lightroomの新機能AI ノイズ除去を適用するとこのようなクリアでありながらシャープネスも損なわない綺麗な画像に補正できます。(AI ノイズ除去の適用量は標準の50に設定しています。)
iso800で撮影した画像とiso6400で撮影した画像にAI ノイズ除去を適用した画像を比較してみました。
iso800で撮影した画像よりもiso6400で撮影した画像の方が明らかにノイズが少なくなっており、AI ノイズ除去を使用すればiso感度3段分以上のノイズ除去効果があると言えます。(使用する画像や条件によって結果は異なります。)
AI ノイズ除去のメリット・デメリット
AIノイズ除去のメリット・デメリットをまとめてみました
AI ノイズ除去のメリット
- 簡単に強力なノイズ除去を行える
- 無料アップデートで使用できる
AI ノイズ除去のデメリット
- ノイズ除去に時間がかかる
- モバイル版やブラウザ版のLightroomでは使用できない
AI ノイズ除去のメリット
AI ノイズ除去のメリットの一つ目は簡単に強力なノイズ除去を行える点です。使い方は数回クリックするだけで、あとはAIが自動的に行なってくれるので初心者でも簡単に使え、ノイズ除去の効果も絶大でいいこと尽くめの機能です。
AI ノイズ除去のメリットの2つ目は無料アップデートで使用できる点です。
これだけ強力な機能でありながら、追加のお金を支払う必要がなく全てのLightroomユーザーは無料で使用できます。
AI ノイズ除去のデメリット
AI ノイズ除去のデメリットの1つ目はノイズ除去に時間がかかる点です。今回の作例でAIノイズ除去を使用した際、予測時間が8秒と表示されていますが、AI ノイズ除去開始から完了まで約13秒ほどかかりました。
Apple Mac Studio M1 MAX GPU32コア メモリ64GB 2TB モデルを使用してこれだけの時間がかかっているので、このPCよりもスペックの低いPCでAI ノイズ除去を使用した場合、さらに処理の時間がかかることになります。
二つ目はモバイル版やブラウザ版のLightroomでは使用できない点です。Lightroom Classicだけで運用しているユーザーにはあまり関係のない話ですが、例えば自宅ではPCで作業・移動先でタブレットを使ってLightroomで編集作業をする場合、AIノイズ除去だけわざわざ自宅で行わなければいけなくなります。 タブレットでもAI ノイズ除去が使用できるよう今後のアップデートに期待しています。
Lightroomと連携できるおすすめノイズ除去ソフト
「 AI ノイズ除去」は非常に強力ですが、Lightroom以外のおすすめノイズ除去ソフトを紹介します。
Topaz Photo AIは199.9ドルの買い切り価格で販売されている写真品質向上ソフトで、ノイズ除去だけでなくシャープネスと解像度の向上も行うことができ、Lightroomのプラグインとして使用可能です。
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Topaz DeNoise AIは79.99ドルの買い切り価格で販売されているノイズ除去専用ソフトです。
AI ノイズ除去と異なり、RAW画像以外にも使用可能で詳細な設定が可能で、Lightroomのプラグインとして使用可能です。
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