こんにちは、E-M-Wです。
2019年11月22日にOLYMPUSからOM-D E-M5 Mark Ⅲが発売されます。
今回はそのE-M5 Mark ⅢとOLYMPUSのフラグシップモデルOM-D E-M1 Mark Ⅱのスペックを比較してみます。
Contents
E-M5 Mark ⅢとE-M1 Mark Ⅱの主な違い
- ボディの重量はE-M5 Mark Ⅲが366g・E-M1 Mark Ⅱは498g
- SDカードスロットはE-M5 Mark Ⅲがシングルスロット・E-M1 Mark Ⅱはダブルスロット
- 対応バッテリーはE-M5 Mark ⅢはBLS-50・E-M1 Mark ⅡはBLH-1
- EVFはE-M5 Mark Ⅲが有機EL・E-M1 Mark Ⅱが液晶
- EVFのフレームレートはE-M5 Mark Ⅲが最高60fps・E-M1 Mark Ⅱ は最高120fps
- 動画機能はE-M5 Mark Ⅲはハイスピード動画撮影可能・E-M1 Mark Ⅱは不可能
- 動体追従連写はE-M5 Mark Ⅲが最高10コマ・E-M1 Mark Ⅱは最高18コマ
- ボディの材質はE-M5 Mark Ⅲがプラスティック製・E-M1 Mark Ⅱは金属製
- BluetoothがE-M5 Mark Ⅲには搭載・E-M1 Mark Ⅱには非搭載
- USB充電はE-M5 Mark Ⅲは可能・E-M1 Mark Ⅱは不可能
E-M5 Mark ⅢとE-M1 Mark Ⅱのスペックや新機能を比較する
外観
左がE-M5 Mark Ⅲで右がE-M1 Mark Ⅱです。
ボディの大きさがE-M1 Mark Ⅱの方が大きく、グリップも形状が大きく異なっています。
PROシリーズのような大きなレンズを装着して撮影する場合、E-M1 Mark Ⅱの方がしっかりとホールドすることができます。
E-M5 Mark Ⅲで大型レンズを使用する際は、別売りの専用外付けグリップ 「ECG-5」を装着するのがオススメです。
E-M1 Mark Ⅱのボディフロントにはプレビューボタン・ワンタッチホワイトバランスボタン・外部フラッシュ端子がありますが、E-M5 Mark Ⅲにはプレビューボタンしかありません。
背面はボタン配置が少し異なります。E-M1 Mark Ⅱにはサムグリップの上にFn1ボタンがありますが、E-M5 Mark Ⅲの場合、isoボタンになっています。
またE-M1 Mark ⅡにはEVFの横にあるライブビューボタンがE-M5 Mark Ⅲにはありません、これはライブビューボタンが上面に移動しているためです。
ボディ上面のボタン配置も異なっています。
E-M5 Mark Ⅱは左側に連写/セルフタイマーボタン・ライブビューボタンがあるのに対し、E-M1 Mark Ⅱは連写/セルフタイマー/HDRボタン・AF / 測光モードボタンがあります。
モードダイヤルの項目も異なっています。
E-M1 Mark ⅡはiAUTO・P・A・S・M・C1・C2・C3・ムービー・アートでしたが、E-M5 Mark ⅢはiAUTO・P・A・S・M・B・C・ムービー・アート・シーンとなっています。
E-M1 Mark Ⅱの方がE-M5 Mark Ⅲよりもボタン数が多く、ダイヤルにはカスタムモードが3つあるのでより自分好みにカスタマイズすることができます。
撮像センサー
E-M5 Mark Ⅲ | E-M1 Mark Ⅱ | |
有効画素 | 2037万画素 | 2037万画素 |
総画素数 | 2177万画素 | 2177万画素 |
どちらのカメラも有効画素数は2037万画素で、画像処理エンジンもTruePic VIIIと同等です。
SDカードスロット
E-M5 Mark Ⅲはシングルカードスロットですが、E-M1 Mark Ⅱはダブルカードスロットを採用しています。
手ぶれ補正
E-M5 Mark Ⅲ | E-M1 Mark Ⅱ | |
5軸手ぶれ補正 | 5.5段 | 5.5段 |
5軸シンクロ手ぶれ補正 | 6.5段 | 6.5段 |
E-M1 Mark ⅡはOLYMPUSのフラグシップモデルで、手ぶれ補正の性能はボディ内手ぶれ補正のみで約5.5段分・さらにレンズ内手ぶれ補正に対応したレンズとの組み合わせることで可能になる5軸シンクロ手ぶれ補正使用時は約6.5段分と超強力です。
E-M5 Mark Ⅲは中級機でありながら、手ぶれ補正の性能は、E-M1 Mark Ⅱと同等です。
ファインダー
E-M5 Mark Ⅲ | E-M1 Mark Ⅱ | |
形式 | アイレベル式OLEDビューファインダー/約236万ドット | アイレベル式液晶ビューファインダー/約236万ドット |
視野率 | 100% | 100% |
倍率 | 約1.20倍~約1.37倍 | 約1.30倍~約1.48倍 |
アイポイント | 約27mm | 約21mm |
フレームレート | 最高60fps | 最高120fps |
E-M5 Mark ⅢのEVF性能でE-M1 Mark Ⅱに優っている点は、アイポイントの長さです。
E-M1 Mark Ⅱは21センチですが、E-M5 Mark Ⅲは27センチと長いので眼鏡をかけている場合でもフレーム全体を見ることができます。
それ以外の違いは、E-M1 Mark Ⅱが約256万ドットの液晶ビューファインダーだったのに対し、E-M5 Mark Ⅲは約256万ドットの有機EL(OLED)ビューファインダーと異なっています。
そして、ファインダーの視野率はE-M1 Mark Ⅱが約1.30倍~約1.48倍でしたが、E-M5 Mark Ⅲは約1.20倍~約1.37倍と小さくなっています。
またファインダーのフレームレートがE-M1 Mark Ⅱは最大120fpsだったのに対して、E-M5 Mark Ⅲは最大60fpsと劣っています。
これは動体撮影時、EVFで被写体を追いかける際少し不利になります。
モニター
E-M5 Mark Ⅲ | E-M1 Mark Ⅱ |
3.0型2軸可動式液晶 | 3.0型2軸可動式液晶 |
約104万ドット | 約104万ドット |
背面液晶はどちらも3.0インチのバリアングル式で同じです。
AF性能
E-M5 Mark Ⅲ | E-M1 Mark Ⅱ | |
方式 | 像面位相差AF | 像面位相差AF |
測距点 | 121点 | 121点 |
測距点モード | オールターゲット、シングルターゲット(標準サイズ、小サイズ選択可)、グループターゲット(5点、9点、25点) | オールターゲット、シングルターゲット(標準サイズ、小サイズ選択可)、グループターゲット(5点、9点、25点) |
AF動作特性 | C-AF追従感度(5ステップ)、AFスキャンモード(3種)、C-AF中央優先、C-AF中央スタート | C-AF追従感度(5ステップ)、AFスキャンモード(3種)、C-AF中央優先、C-AF中央スタート |
E-M1 Mark Ⅱは121点のオールクロス像面位相差AFセンサーを採用しており、OLYMPUSのミラーレス一眼カメラのラインナップの中でもAF性能はトップクラスでしたが、E-M5 Mark Ⅲも同等のAF性能を有しています。
露出制御
E-M5 Mark Ⅲ | E-M1 Mark Ⅱ | |
iso感度 | 200〜6400 | 200〜6400 |
拡張iso感度 | ISO LOW(約64相当),12800,25600 | ISO LOW(約64相当),12800,25600 |
フリッカーレス撮影 | あり | あり |
E-M1 Mark Ⅱと同様に拡張iso感度がiso64となっています。
E-M1 Mark Ⅱにファームウェアアップデートで追加されたフリッカーレス撮影機能もE-M5 Mark Ⅲには備わっています。
シャッター
E-M5 Mark Ⅲ | E-M1 Mark Ⅱ | |
メカシャッター | 60秒〜1/8000秒 | 60秒〜1/8000秒 |
電子シャッター | 60秒〜1/32000秒 | 60秒〜1/32000秒 |
シャッタースピードもE-M1 Mark Ⅱと同等のメカシャッターで最大1/8000秒、電子シャッターで1/32000秒です。
ドライブ
E-M5 Mark Ⅲ | E-M1 Mark Ⅱ | |
連写H | 約10コマ/秒 | 約15コマ/秒 |
連写L | 約6コマ/秒 | 約10コマ/秒 |
静音連写H | 約30コマ/秒 | 約60コマ/秒 |
静音連写L | 約10コマ/秒 | 約18コマ/秒 |
プロキャプチャー連写L | 約30コマ/秒 | 約60コマ/秒 |
プロキャプチャー連写H | 約10コマ/秒 | 約18コマ/秒 |
上の表を見れば一目瞭然ですが、連写性能では圧倒的にE-M1 Mark Ⅱに軍配が上がります。
バッファーの容量も大きく異なり、同じ10fpsの連写で撮影できる枚数はE-M5 Mark ⅢがRAW約152コマなのに対し、E-M1 Mark Ⅱは約321コマと倍以上違います。
またプロキャプチャーモードで保存することのできる写真の枚数もE-M5 Mark Ⅲは14枚ですが、E-M1 Mark Ⅱは35枚となっています。
ハイレゾショット
E-M5 Mark Ⅲ | E-M1 Mark Ⅱ | |
ハイレゾショット(jpeg) | 約2500万画素,約5000万画素 | 約2500万画素,約5000万画素 |
ハイレゾショット(RAW) | 約8000万画素 | 約8000万画素 |
画素数が同じE-M5 Mark ⅢとE-M1 Mark Ⅱはハイレゾショットで撮影可能な写真の画素数も同じです。
動画
E-M5 Mark Ⅲ | E-M1 Mark Ⅱ | |
4096×2160(C4K) | 24p / IPB(約237Mbps) | 24p / IPB(約237Mbps) |
3840×2160(4K) | 30p、25p、24p / IPB(約102Mbps) | 30p、25p、24p / IPB(約102Mbps) |
1920×1080(FHD) | 30p、25p、24p / ALL-I(A-I)、IPB(SF、F、N) | 30p、25p、24p/ALL-I (A-I)、IPB(SF、F、N) |
1920×1080(FHD) | 60p、50p/ IPB(SF、F、N) | 60p、50p/ IPB(SF、F、N) |
1280×720(HD) | 60p、50p、30p、25p、24p/ALL-I (A-I)、IPB(SF、F、N) | 60p、50p、30p、25p、24p/ALL-I (A-I)、IPB(SF、F、N) |
E-M5 Mark ⅢとE-M1 Mark ⅡはどちらもC4K・4K動画が撮影可能で動画性能に関してはほぼ同じです。
ただし、異なる点が2つあります。
E-M5 Mark ⅢにはFHD120fpsのハイスピードムービーが撮影可能ですが、E-M1 Mark Ⅱでは不可能です。
逆にE-M1 Mark ⅡはOM-Log400が使用可能ですが、E-M5 Mark Ⅲでは使用できません。
Wi-Fi &Bluetooth
E-M5 Mark Ⅲ | E-M1 Mark Ⅱ | |
Wi-fi | IEEE 802.11b / g / n | IEEE 802.11b / g / n |
Bluetooth | Bluetooth Ver.4.2 | なし |
E-M5 Mark ⅢにはE-M1 Mark Ⅱ にはないBluetoothによるスマートフォンへの写真転送機能が搭載されています。
またE-M5 Mark Ⅲ はRAWデータもスマートフォンに転送することが可能です。
入出力
E-M5 Mark Ⅲ | E-M1 Mark Ⅱ | |
USB端子 | USB microB | USB-C |
リモコン端子 | 2.5ミニジャック | 2.5ミニジャック |
フラッシュ端子 | ホットシュー | ホットシュー |
マイク入力端子 | 3.5ステレオミニジャック | 3.5ステレオミニジャック |
E-M1 Mark ⅡにはUSB-C端子がありますが、E-M5 Mark ⅢはUSB micro B端子が備わっています。
ただし、E-M5 Mark Ⅲはモバイルバッテリー等でのUSB充電が可能です。
電源
E-M5 Mark Ⅲ | E-M1 Mark Ⅱ | |
使用電池 | BLS-50 | BLH-1 |
撮影可能コマ数 | 約310枚(低消費モード時約660枚) | 約440枚(低消費モード時約950枚) |
連続撮影可能時間 | 約60分 | 約90分 |
E-M5 Mark ⅢのバッテリーはBLS-50で、E-M1 Mark ⅡのバッテリーはBLH-1です。
バッテリー容量がBLS-50は1210mAhでBLH-1は1720mAhと大きく異なっており、撮影枚数も上の表の通り大きな差があります。
またE-M1 Mark Ⅱは別売りのパワーバッテリーホルダー「HLD-9」を使用することでバッテリーをもう一つ追加で装着することができます。
大きさ / 重さ
E-M5 Mark Ⅲ | E-M1 Mark Ⅱ | |
大きさ | 幅約125.3mm×高さ約85.2mm×奥行き約49.7mm | 幅約134.1mm×高さ約90.9mm×奥行き約68.9mm |
重量 | 本体のみ約366g | 本体のみ約498g |
E-M1 Mark ⅡよりもE-M5 Mark Ⅲの方がコンパクトで軽くなっています。
この重さの違いは、ボディの素材がE-M1 Mark Ⅱがマグネシウム合金を採用しているのに対し、E-M5 Mark Ⅲはポリカーボネート(プラスティック)を採用しているためです。
動作環境
中級機のE-M5 Mark ⅢもフラグシップモデルのE-M1 Mark Ⅱと同等の防塵・防滴・-10℃耐低温性能を持っています。
E-M5 Mark ⅢとE-M1 Mark Ⅱどちらがオススメか?
E-M5 Mark Ⅲ は軽量コンパクトでありながら、フラグシップモデルのE-M1 Mark Ⅱと同等のイメージセンサー・手ぶれ補正性能・AF性能・防塵防滴性能などを持っており、さらに安価でコストパフォーマンスに優れています。
しかし、E-M1 Mark Ⅱと比べると連写性能やバッテリー性能、EVFのフレームレート・ボディの材質・グリップ力など性能が劣っていることは事実です。
大型のProレンズを多用し、スポーツや野生動物などの動体撮影を主に行う方はE-M1 Mark Ⅱをお勧めしますが、コンパクトなレンズを主に使用し、動体撮影をあまり行わない方にはE-M5 Mark Ⅲがお勧めです。
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